東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

総合ゼミナール 博士課程2年生企画

総合ゼミナール(博士課程2年生企画)
日 時:2019年 6月 11日(火)13:15 ~ 14:30
場 所:5-401教室
発表題目:演奏会研究の課題と可能性

 音楽学における研究対象の一つとして、演奏会が挙げられる。一口に「演奏会」といっても、国や地域・時代・ジャンルによって形式は異なり、演奏会をとりまく環境も多様である。これまでの研究では、レパートリー、演奏団体/演奏者、会場、批評等の演奏会に直接関連のある情報の調査が中心であった。一方で、これらの視点に加えて、プロデューサーや聴衆といった演奏会周辺にまで視野を広げた研究も展開されている。本発表では、まず演奏会研究史を概観し、発表者それぞれの専門分野に基づいてさまざまな視点から演奏会研究へのアプローチを試みる。具体的には、①19世紀初頭のイングランドにおける西洋音楽、②近代日本における伝統音楽、③近代中国における西洋音楽の事例を取り上げ、演奏会研究の課題を検討したうえで今後の展望を提示する。