東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

よくある質問(学科説明会で寄せられた質問を含む) 2023年4月26日更新

求められる能力に関して

Q 外国語の能力は重要ですか。
A 入学後は外国語の文献を読む機会が増え、海外の研究者を招いての講演が行われることなどもあり、楽理科の学生には高い外国語能力が 求められます。英語以外の外国語(独語・仏語)での受験によって入学して来た場合、楽書講読および外国語関連科目の履修については、その学生の語学力に即して個別に対応します。

Q 演奏の能力は重視されますか。
A 楽理科では実践に根差した研究を目指しています。音楽を聴き、表現する基礎的な能力は、音楽について考える際に欠かすことができません。入試では副科実技の試験があり、ピアノ、オルガン、チェンバロ、弦楽器、管楽器、打楽器、邦楽器のいずれかでの受験が可能です。詳しくは東京藝術大学入試情報サイトをご覧下さい。

受験に関して

※入学試験の判定基準については、『入学者選抜要項』など本学が発行する資料の記載事項を除き非公表です。

Q 入試の情報を知りたいのですが、どこを見たらよいのでしょうか。
A 東京藝術大学入試情報サイトをご覧下さい。入試過去問題をご覧になりたい方は、音楽学部学生募集係(music.admissions@ml.geidai.ac.jp)にお問い合わせ下さい。【参考】https://admissions.geidai.ac.jp/data/past-exams/music/

Q 『入学者選抜要項』『試験内容及び課題曲』『学生募集要項』の発行時期はいつでしょうか?
A それぞれの発行時期は公表されておりませんが、例年同じ時期に発行されております。過去の募集要項等の発行時期の詳細は「東京藝術大学入試情報サイト> 学部入試 or 大学院入試 > 音楽学部 or 音楽研究科 > 募集要項」をご確認ください。

Q 音楽高校ではなく、普通の高校から楽理科を受験することはできますか?
A もちろんできます。実際、大勢の普通高校出身者がいます。

Q 楽理科の入試についてですが、配点が公表されていないようですが、どの科目を最も重視されていますか?
A 『学生募集要項』をご確認ください。

Q 小論文・口述試験は、共通テストや音楽の試験と異なり、得点の多寡を受験者が想定することが困難だと思いますが、採点基準等を試験後に開示する予定はありますか?
A 試験後に開示する予定はありません。

Q 各試験(共通テスト、国語・外国語、音楽基礎能力試験、小論文・口述試験)での本人自身の得点及び最低合格点を、受験者に開示する予定はありますか?
A 不合格者のうち希望する方に対してのみ個人成績を開示します。開示内容の詳細は『学生募集要項』をご確認ください。

Q 和声の試験の「数字付き和声」はどこまでの範囲で出題されますか?
A 
『試験内容及び課題曲』の記載事項を見てご判断ください。

Q 新しく変わった和声ではなく、古い方の和声しか学習していないのですが、試験科目「和声」の出題は、『新しい和声』(林達也 著)に準じた出題となるのでしょうか?
A 『試験内容及び課題曲』の記載事項を見てご判断ください。試験科目「和声」が『新しい和声』に準じて出題されるかどうかは回答できません。

Q 口述試験はどのように行われますか?
A グループ面接式ではなく、受験者1名ずつに対して行います。所要時間等は非公開です。

Q 入試の実技試験について、ピアノ以外の楽器でも受験できますか?どのような楽器があるのか知りたいです。
A 
ピアノ以外の楽器で受験することもできます。受験可能な楽器は入試サイトで確認することができます。

Q 入学試験の副科実技は、ピアノと他の楽器で有利・不利はありますか?
A 
まったくありません。

Q 副科実技をピアノで受験するのですが、再現部も暗譜で演奏しなければならないのでしょうか?
A 『学生募集要項』等の記載事項に従ってください。

Q 受験時に、副科ピアノの練習室へ案内していただけるのでしょうか?
A 受験者の集合場所から試験室等への誘導は本学係員が担当しますので、その指示に従ってください。

Q 大学院入試で、研究計画を「事前に提出することになった」とはどういうことでしょうか?
A 以前は研究計画を試験時間中に書いていましたが、2022度からは願書と一緒に提出するようになりました。

Q 大学院入試の学外生の実技試験ですが、日本・東洋音楽史専攻は免除となっているのでしょうか。またその理由は何ですか
A 日本・東洋音楽史専攻生は、音楽基礎能力試験が免除されています。入試で行う実技試験は西洋音楽の基礎能力であり、日本・東洋音楽史を専攻する場合には必ずしも必要ではないため、免除されたと認識しています。

Q 音楽史(大学院入試)の対策として、参考文献や勉強したほうが良い本などはありますか
A 特にこの本を読むと良い、というのはありません。音楽史と称する書籍はたくさんありますので、それらを勉強するのが良いでしょう。

Q 大学院入試問題の記述式解答は、どれくらいのボリュームでしょうか?
A 本学「入試情報サイト」に掲載されている「2023年度入試過去問題」の「音楽史」と「音楽学」に記載されていますので、参考にしてください。

 

志願者・入学者に関して

Q 入学者の男女比はどのくらいですか? 最近4年間くらいで構いません。
A 詳細は「東京藝術大学HP > 大学概要 > 大学現状 」や『大学案内2023』をご覧ください。

Q 現役と浪人の比率を教えてください。
A 『大学案内2023』をご覧ください。ただし記載のない事項は非公表です。

Q 地方出身者の割合を教えてください。
A 『大学案内2023』をご覧ください。

Q 教職をとっている学生数、再受験生数、大学院進学率も教えてください。
A 『大学案内2023』でご確認ください。ただし記載のない事項は非公表です。

Q 社会人の入学は、過去にどのくらいありましたか?
A 正確な統計はありませんが、過去には少なからぬ例があります。なお「社会人のための特別入試」の制度はありません。

カリキュラムに関して

Q 授業内容を教えてください。
A 履修便覧をご覧下さい。

Q 4 年間を通した授業のイメージ、高校でいえば時間割みたいなものが知りたいです。
A 楽理科のカリキュラムは選択科目が多く、いわば学生個人が自分の時間割を自分でくみ上げる形をとります。従って固定的な時間割を示すことはできませんが、どのような科目が開講されているのかを知るには、東京藝術大学 HP の「授業時間割」をご覧ください

Q アートプロデュース系の授業はありますか?
A 楽理科の専門科目にはありませんが、演奏藝術センター開設の授業を受けることができます。

Q ポピュラー音楽、ジャズなどの歴史、楽曲分析をしたいのですが、指導教員はいますか?
A 楽理科に専門の常勤教員はいませんが、研究テーマとして選ぶことは可能です。

Q 教員免許は取得できますか。
A 所定の科目を履修し単位を取得することで、中学校教諭第1種免許状・高等学校教諭第1種免許状(教科:音楽)が取得可能です。ただし中学校教諭の免許状には、単位取得に加え「介護等の体験」も必要です。また、学芸員資格も取得することができます。

Q 学生が学べる一般教養科目にはどんなものがありますか。
A 社会人文学系の科目が多く、教養科目は全学もしくは音楽学部共通の科目です。美学・音響学・演劇論等のほか、音楽教育論・サウンドスケープ論・音楽療法概論など、音楽大学に特徴的な科目も豊富に開設されています。さらに、お茶の水女子大学との単位互換制度を利用することで、本学で開設されていない科目を履修することもできます。

Q 入学後、複数の外国語を学ぶことはできますか。
A 楽理科のカリキュラムでは、必ず複数の言語を学んで単位を修得することが求められますが、自分が選択した言語以外にも、開設されている多くの外国語科目を受講することができます。また、外国語で書かれた音楽専門文献(楽書)を読む授業もあります。

Q 純邦楽や民族音楽の理論に興味があるのですが、これらを中心に履修をすることは可能でしょうか。
A その分野での勉強でしたら、ぜひ楽理科に来てください。ただし学部課程ではそれだけでなく、音楽学の様々な分野とその研究方法を広く学びます。その上で「音楽学実習」や「卒業論文」として自分のテーマに取り組むことになります。

Q 優秀ならば3年間で卒業できるとのことですが、これは教員資格をとるための単位を履修していても可能ですか。
A 教員免許状取得のためには4年以上の履修が必須であるため、3年卒業とともに教員免許を取得することは不可能です。ただし他大学等で関連科目を履修してきた場合は、可能となる場合もあります。

Q 楽理科に在籍しながら、指揮法のレッスンを受講することは可能でしょうか?
A 指揮法概論(集中講義)、副科指揮法(通年授業)を受けることはできます。ただし、指揮科の学生が専門として受ける指揮法のレッスンは受けることができません。

Q 外国語(英語以外)の科目は習熟度別でクラス分けしていますか?
A 習熟度別に「初級」「中級」「上級」「演習」の授業があります。

Q 別科とはどのようなコースでしょうか?
A 実技レッスンのみを履修する2年間コースです。※ 別科の「楽理専攻」はありません。

Q 副科レッスンについて知りたいです。
A 「副科実技」と呼んでいるもので、ピアノは1年次から、その他の楽器等は2年次以降履修できます。声楽、オルガン、弦楽、管打楽、古楽、邦楽の様々な楽器等を履修できます。毎年11月に次年度の履修希望を受け付けます。詳しくは、東京藝術大学HPのシラバス検索ページから、それぞれのシラバスをご覧下さい。

Q 副科実技のレッスンの頻度を知りたいです。
A 原則として、授業期間中は週1回です。

Q ピアノで受験する予定ですが、その他の楽器を入学後に履修できますか。
A 大半の楽理科受験生はピアノで受験します。入学後、2年次から様々な副科実技レッスンが履修できます。通常は初級から受講しますが、その楽器について高い技術を持つ学生の中には、オーディションなどによって、初めから中級クラスに入る場合もあります。 ただし、受験時にどの楽器を選んだかにかかわらず、1年次はピアノ以外の副科実技を履修することはできません。 楽理科ではピアノ副科実技は必修ではありません。しかし、実際はほとんどの学生が少なくとも1年間はピアノ副科実技を履修しています。ピアノ以外の楽器で受験および入学した学生は、入学後にピアノのオーディションを受け、その結果により各々のレベルに即した履修をします。

Q 入学後、新しい楽器を副科として学ぶとき、楽器を借りることはできますか?
A 多くの楽器は借りることができます。

Q 楽理科が開設する学科授業と楽器等の実技授業との合同演習はあるのでしょうか?
A 通常、両者は別々に実施しています。

Q 楽理科に入学して、音楽環境創造科が専門領域として扱う分野に関連すること(例えば舞台芸術など)を研究テーマにすることは可能でしょうか?
A 例えばミュージカルをテーマにして卒業論文を書くことなどは可能です。しかし、楽理科と音楽環境創造科とは本来全く別の科であり、アプローチの仕方が異なります。

Q 医学部を志望しているのですが、医学部を出た後で医学的知識をもとに音楽医療などを研究したい 場合、楽理科で学ぶべきでしょうか。或いは大学院などでそうした研究ができるのでしょうか?
A 本学では、音楽学部の一般教養科目として「音楽療法入門」「音楽療法概論」 が開講されています。音楽療法に特化したカリキュラムは楽理科および大学院(音楽学)にはありませんが、学生が、たとえば医学部で培った知識や経験を自ら活用して、楽理科のなかでその研究関心を伸ばしていくことができます。なお、本学は「音楽療法士」(民間資格)資格の認定校ではありませんが、認定校出身者でなくても資格取得の道は開かれています。

学生生活に関して

Q 在学生の住宅事情を知りたいです。遠方なので下宿になりますが、生徒さんたちはどのような生活を送られているのか教えてください。
A 本大学では賃貸物件の斡旋は行っていませんが、学生課や教務係、大学生協に行けば情報を得ることができます。また、本校には学生寮(藝心寮)があります。詳しくは「東京藝術大学HP >学生生活>福利厚生・生活サポート」をご覧下さい。

Q 寮を希望しています。倍率が高いのかどうか、寮内についても教えてください。
A 入寮者の選考は学内の基準により行われますが、希望者が多い場合入寮できない場合もあります。詳しくは本学学生課課外支援係にお尋ねください。

Q 寮に入る方の人数、寮生活でのメリット等あれば知りたいです。
A 楽理科では各学年に 4~5名程度の入居者がいます。音楽学部の他科の学生や美術学部の学生と知り合いになれること、寮内の音楽練習室が使用できること、都内に比較的安い家賃で住むことができ、様々な場所にアクセスしやすいことなどのメリットがあります。

Q 学生の雰囲気を知りたいです。
A 総じてモチベーションが高く、充実した大学生活を送っています。またオープン・キャンパスにて、楽理科教員や在学生の皆さんとお話できる機会がありますので、ぜひご参加ください。

Q 美術学部との交流はありますか。
A 音楽学部・美術学部共通の科目(交流科目)があります。また、学部1年生は、美術学部工芸科と協同で芸術祭で活動する機会がありますし、授業や芸術祭以外でも、サークル活動等を通して交流を深めることもできるでしょう。

Q サークルについて知りたいです。
A 藝猫会(藝大付近の野良猫を保護する団体)、ケルト音楽、ガムラン、バッハカンタータなどがあります。

Q 在学生や卒業生の体験談をお聞きしたいのですが。
A 「楽理科公式サイト> 学生の声 」をご覧下さい。

Q 奨学金について教えてください。
A 日本学生支援機構(旧・日本育英会)の貸与奨学金のほか、特定の条件にある学生を援助する奨学金制度があります。また音楽学専攻の院生(修士)を対象とした「野村学芸財団」奨学金があります。また外国人留学生の場合は別途の奨学金があります。東京藝術大学HPの「奨学金制度」および「入学料・授業料免除制度」をご覧下さい。詳しくは学生支援課にお尋ねください。

 

卒業後に関して

Q 卒業後の進路にはどのようなものがありますか。
A 楽理科(学部)卒業後は音楽研究科(修士課程)に進学したり、あるいは留学したりするなど、研究職を目指す人が多い一方、演奏活動や音楽マネージメント、放送・新聞・出版等のメディア、教職(小・中・高校教員)、一般企業等、就職面でも様々な進路が開かれています。詳細は卒業後の進路をご覧下さい。説明会では過去10年間の卒業生の進路・就職先をお伝えします。『大学案内2022』も参考にしてください。

Q 大学院修了後に学校に残り、研究することは可能ですか?また、そうするためにはどのようにしたら良いですか?
A 教育研究助手(非常勤)、専門研究員(無給)に応募することができます。

Q 留学された方はどのような道に進んでいますか。
A 留学経験者のほとんどはその経験を生かした仕事についているといえます。留学先あるいはその他の外国に居住しているケースもあります。

大学院に関して

Q 大学院で副科実技の履修は可能ですか。
A 大学院のカリキュラムに副科実技は含まれておらず、単位認定はできません。ただし楽理科開設の実技科目(「東洋音楽演奏」「ガムラン演奏」「西洋古楽演奏」等)を履修することは可能です。

Q 学生はどのように大学院のゼミナールに取り組んでいるのですか。
A 自分が発表する際には、準備に相当の時間が必要となります。また複数のゼミに出席した場合は、読み込む文献の量も必然的に多くなるため、概して院生生活は多忙となります。とはいえ、ゼミナールには博士課程の学生も参加するので、議論を通してさまざまな角度から自身の研究の幅を広げることができるでしょう。

Q 入学する際に、第1講座から第3講座まで、自分がどの講座に所属するのかを決める必要があるのですか。
A 所属希望講座については、修士課程出願者は、出願時にどの講座に所属するか決める必要があります。ただし出願時には希望する指導教員を決定しておく必要はありません。合格発表後、合格者には指定の書類が配布されますので、その書類に希望指導教員名を記入し、新学期オリエンテーション終了までに提出することになっています。一方博士課程出願者は、出願書類に希望する主任指導教員の氏名を記入する欄があります。入学後はひとつの講座に所属することになりますが、どの講座に属していても横断的な研究は可能であり、それぞれ専門の教員から指導を受けることができます。

Q 1週間あたりの授業時間数(必修科目)を教えてください。
A 音楽学専攻の修士の場合「音楽学演習」「音楽学特殊研究」「音楽学実習」各1科目が必修、そのほか選択科目2~3科目を加えて、1週間で5~6科目を受講します。

Q 変則履修は可能ですか。(2年以上など)
A 修士課程は3年まで、博士後期課程は5年まで在学可能です。また休学は最長2年まで可能です (休学期間は在学年数に加えない) 。留学等で年度をまたいだ休学をする場合、通年科目については、事前の申請により、単位の分割(休学前の年度に前期を、復学後の年度に後期を履修して一科目の履修とする)が認められます。

Q 「大学院音楽文化学専攻」に進学するための研究生制度などはありますか。
A 音楽文化学専攻のうち音楽学分野に関しては、研究生は外国人留学生に限られます。

Q 過去の論文をインターネットで閲覧することはできますか?
A 博士論文はインターネットで公開されているので、「附属図書館HP>東京藝術大学リポジトリ」から閲覧できます。修士論文は附属図書館で閲覧可能ですが、複写には申請が必要となります。許可された場合は複写も可能となります。要旨は楽理科HPから閲覧できます。