東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

第2回総合ゼミ Árni氏による特別講演のお知らせ

第2回総合ゼミ  Árni氏による特別講演

日時:2025年4月22日(火) 13:15~14:30

場所:東京藝術大学音楽学部5号館 5-408教室

題目:「The Use of Folk Music and Nation-Building in Contemporary Icelandic Compositions(現代アイスランド音楽創作における民俗音楽の援用と国家構築)」

講義概要

本講義では、アイスランドの民謡の主な種類と、20世紀初頭から作曲家たちがどのように民謡を作品に用いてきたかについて述べる。アイスランドの民謡を効果的に用いたヨン・ノルダール(Jón Nordal)や、アイスランド初の女性作曲家であり、ビョーク(Björk)が2004年にリリースしたアルバム『Medúlla』で人気を博した「Vökuró」の作者であるヨルン・ヴィーダル(Jórunn Viðar)現代作曲家アンナ・トルヴァルズドッティル(Anna Thorvaldsdóttir)らの作品を通じて、民俗の伝統の響きがどのように残っているかについて検証する。

講師略歴

Árni Heimir Ingólfsson

アイスランド出身の音楽学者。ハーバード大学博士号を取得。主な研究分野は中世から現代までのアイスランド音楽史。著書に『Jón Leifs and the Musical Invention of Iceland』(2019年)など。近著『Music at World’s End』は、1930年代にドイツとオーストリアからアイスランドに逃れてきたユダヤ人音楽家たちと、彼らのアイスランドの音楽界への重要かつ永続的な貢献を扱っている。現在レイキャビック・アカデミー所属シニア・リサーチャー。