東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

 大学院の紹介

東京藝術大学大学院音楽研究科は、修士と博士後期の二つの課程からなっています。
音楽学には、三つの講座があります。以下では、各講座の根幹をなす、常勤教員による各授業(ゼミ)を紹介します(非常勤講師による授業については、今年度の授業紹介をご覧ください)。

第1講座

音楽民族学 植村幸生
音楽学演習 フィールド(現場)経験に基づく音楽研究として民族音楽学を規定し、その立場から音楽文化の諸相を把握するための理論と方法について考察します。したがって、いわゆる「民族音楽」に対象を限定しているわけではなく、音楽一般を考えるためのひとつの方法として、民族音楽学を学んでいきます。最近取り上げたテーマとしては「歴史的民族音楽学の理論と方法」「音楽文化の復興」「映像民族誌と音楽研究」「民謡・民俗音楽の再考」「西洋音楽を民族音楽学する」などがあります。
この演習には外国人留学生が 毎年多く参加しており、それが討論を多彩かつ刺激的なものにしています。

音楽美学 福中冬子

第2講座

西洋音楽史(近現代) 福中冬子

西洋音楽史(古典派・ロマン派)土田英三郎
音楽学演習 西洋音楽史と音楽理論(史)を専門に研究するゼミです。音楽史研究に関わる根本的な問題を扱いますが、西洋古楽譜(自筆譜、写本、初期印刷譜など)・古文献を対象とする史料研究や、音楽作品の特徴を分析する様式研究、それに作曲家・作品研究、分析論、記譜法、演奏習慣、音楽用語研究、音楽社会史、音楽受容史、言説研究といった音楽学の伝統的・基礎的な領域ばかりではなく、音楽解釈学やテクスト論、ジェンダー論などの新しい方法や対象にも眼を配っています。やることは専門的でも、まず音楽がとても好きでなければなりません。その上で、音楽の仕組みや制度の内奥に迫りたい人、音楽を通して歴史や文化を見つめたい人、思考を深めたい人に向いています。活発なディスカッションが期待されています。

西洋音楽史(ルネサンス・バロック)大角欣矢
音楽学特殊研究 西洋音楽史のさまざまなテーマを取り上げています。重点はどちらかというと古い時代(ルネサンスからバロック)にありますが、それに限定しているわけではありません。これまでに取り上げたテーマは、「バロック・オペラにおけるアリアの形式とその背景」「パレストリーナの4世紀(パレストリーナ様式の諸側面と17~19世紀におけるその受容)」「J.S.バッハ研究の動向(伝記・作品研究・受容)」「ポピュラー音楽へのアプローチと文化研究としての西洋音楽史」です。

西洋音楽史(古代)西間木真
音楽学演習 留学生を念頭においた日本語文献の講読。

第3講座

日本音楽史 塚原康子
音楽学演習 日本音楽史ゼミでは、日本で行なわれてきた諸音楽に関する歴史的研究をしています。「日本音楽」という切り口からどのような研究が可能なのか、昨年度は「「日本音楽」の越境」を扱い、今年度は「「日本音楽」の戦後60年」をテーマに戦前と戦後との連続・非連続を考えることを通して探求しています。

東洋音楽史 植村幸生
音楽学特殊研究 日本には戦前から東洋(アジア)音楽研究の豊富な蓄積があり、戦後はフィールド研究が本格化しました(本学はその重要な研究拠点といえます)。現在、この分野は従来の諸方法を統合し、かつ研究の前提を問い直す転機を迎えています。本科目では従来の成果に学びながらアジア音楽研究の将来を展望します。