東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

土田牧子 准教授

プロフィール 

                                

最終学歴 東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了 (博士(音楽学)2007)
専門分野 日本音楽史(特に近世・近代)

日本学術振興会特別研究員、共立女子大学を経て現職。著書に 『歌舞伎音楽事始―音を聴く 深く観る』(NHK出版、2024)『音と耳から考える : 歴史・身体・テクノロジー』(共著、細川周平編著、アルテスパブリッシング、2021)、『新派映画の系譜学―クロスメディアとしての〈新派〉』(共著、上田学・小川佐和子編著、森話社、2023)ほか。最近の論文に、「神田劇場の開場―附、初期上演作品一覧」『共立女子大学文芸学部紀要』71(2024)、「中村歌扇の関西巡業と連鎖劇」『共立女子大学文芸学部紀要』70(2023)などがある。

Mail: tsuchida.makiko☆ms.geidai.ac.jp、☆を@に変えてください。

現在の研究テーマ

1 歌舞伎における音楽演出(主として陰囃子(=黒御簾音楽))の研究。とくに、歌舞伎が近代を経験しながら、どのように古典芸能化し、同時に新しい道を切り開いていったのかを、音楽演出の観点から見ています。

2 小芝居、新派、新国劇などの研究(いずれも近代の歌舞伎を取り巻く「周辺演劇」と言われる)。小芝居については、小芝居で活躍していた人々、とくに女役者と呼ばれた女性の歌舞伎役者に注目してその動向を明らかにするとともに、音楽をはじめとする種々の演出を大歌舞伎と比較しながら研究しています。新派や新國劇は明治以降に生まれた新興演劇ですが、それぞれの音楽演出の様式の成立過程を明らかにしたいと考えています。

授業の取り組み

テーマ:古典芸能の音楽

日本音楽史概説のほか、日本の古典音楽に関わる講義・演習・楽書講読などを受け持っている。講義や演習、講読では、専門である歌舞伎をはじめ古典芸能における音楽を扱うことが多い。文字資料、楽譜、録音や映像などにも可能な限りたくさん触れながら、音楽だけでなく、それを取り巻く文化の総体として音楽を捉えていきたい。