東京藝術大学 音楽学部楽理科/大学院音楽文化学専攻音楽学分野

塚原康子 教授

プロフィール

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最終学歴 東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了(学術博士、1990)
専門分野 日本音楽史(特に近世・近代)
本学助手、昭和音楽大学助教授を経て現職。著書に『十九世紀の日本における西洋音楽の受容』(1993、京都音楽賞・田邉尚雄賞受賞)、『明治国家と雅楽―伝統の近代化/国楽の創成』(2009、田邉尚雄賞受賞)、最近の論文に、“State Ceremony and Music in Meiji-era Japan” (Nineteenth-Century Music Review 10: 2013)、「日露戦争時の海軍軍楽隊―海軍軍楽長・吉本光蔵の明治37・38年日記から―」『東京藝術大学音楽学部紀要』第40集(2015)、共著に『日本の伝統音楽講座―音楽』(2008)、『増補改訂版 はじめての音楽史』(2009)等がある。さまざまな音楽ジャンルが錯綜する近代を主たる対象に、音と音楽を仲立ちにした歴史研究に取り組んでいる。
Mail: tsukahar☆ms.geidai.ac.jp

現在の研究テーマ

1〈近代日本における伝統音楽系の新ジャンル・流派形成の研究〉
近代日本において生成した伝統音楽系の新ジャンル・新流派がどのように成立し存続したかを、音楽的特質と環境条件を比較しながら解明する。
2〈海軍軍楽長・吉本光蔵(1863~1907)日記の研究〉
海軍軍楽隊から初めてベルリンに留学した吉本光蔵の留学時代(1900~1902年)および帰国後(1904~1906年)の日記を読解し、20世紀初頭の日独間の音楽交流や日露戦争前後の日本国内の音楽状況を明らかにする。

授業の取り組み

テーマ〈日本の音楽文化研究〉
日本音楽史概説のほか、専門に研究している近代日本の音楽文化に関わる講義・演習・楽書講読などを受け持っている。近代日本では伝統音楽と西洋音楽の音楽活動が並存し、楽譜・音楽書のほか新聞・録音・映像など新旧の多様な資料が使用可能である。その面白さを伝えたい。